2019年05月

悲しい事故や、事件が起こった時には

とても辛くなる。

当事者やその家族のことを思うと、凄く苦しい。


ただ、僕は本当に心から悲しいのか、

そこに悩んでしまう時がある。


僕は本当に、この人たちに同情して、

心の底から悲しみ、怒り、

こんな事件は、2度と起きてはいけないと

本気で心から思えているのだろうか。



僕は、災害や、事件、事故の当事者になったことはない。

これだけ毎日、たくさんの出来事が報道される中で

本当に幸運なことだと思っている。


でもだからこそ、危機感のようなものは薄い。

誰かが被害にあったときも、どこか他人事だ。


中学の時、目の前でお爺さんが川に飛び込んだのを見た。

流されていくおじいさんを前に、僕はただすくんでいた。

怖くて何もできなかった。

あの時の悔しさがまだ残っている。


僕に何ができるだろう。



少しずつでも考えてみたい。




人間って役割がないと生きていけないと思う。


これからAIが台頭してきて、たくさんの仕事が
代替されていく。

じゃあ人間は働かなくていいのか?

そういわれると、
人間は働き続けなきゃならないと思う。


人間には働くという役割がある。
その役割を果たしているという貢献感と所属感で
自尊心を保ち生きている。


公園でハトに餌をやっているあのおじさんも
きっと何かの使命感で、それを自分の役割だと
思っているのだろう。


よく、夫婦の片方が亡くなったとたんに
元気だった方も一気に衰えてしまうことあるよね。
それもきっとそういうこと。

昨日、おばあちゃんが転んでけがをしてしまって
今、リハビリしてるらしい。
老いにはやっぱり逆らえないね。

早く会いに行かなきゃ。

そう思いました。

昨日、これからの時代はアート思考が必要になる
というプレゼンを聞いた。


アートというのは自己表現のことである。


言語化できない、感性や直観などを、日常に応用したり
ビジネスに活かしたりしていくことが重要らしい。


それもこれも、やっぱり時代は変化してきていて
その変化に順応するには、ロジカルに決められたことを
こなすだけではもう足りないということだった。


僕は、圧倒的に感覚で生きてきた人間だから、
今までは、何かをすることに対して、特に
理由があってやっていたわけじゃなくて、
なんだかいけそう、とか、面白そう、とか
そんな感じだった。


それが肯定される時代なんだなあと思うと、
ちょっと明るくなった。


でも忘れてはいけないのは、論理性。
これがないと、やったことを伝えることができないし
再現することも難しい。
どちらものバランスが重要だということだね。


凄く考えさせられるプレゼンで、難しかったけど
聞いてて楽しかった。わくわくした。


何が何でも時代の波に乗ってやろうと改めて思った。

ここ1年くらいずっと気を張ってるなあ。

楽しんでいる時ですら、悩みごとが浮かんできたり

家で一人でいることが多いから、自然と自分のことを考えたり

そんな毎日な気がする。


たまには息抜きしよう。


何か美味しいものを食べに行こう。


気になる映画を見に行こう。


バンドのライブを聴きに行こう。


てきとーにお酒でも飲もう。


何にも気にせず。



大人になると同時に、わたしは無くなっていく。


「誰と飲みに行くかだけ、ちゃんと教えてほしい。」

そのお願いに、家を出ようとしていた彼は分かりや
すく不機嫌になった。

黙ってカバンを床に置いた彼は、面倒くさそうにス
ケジュール帳を取り出して、わざとらしく今日の予
定を確認した。

「高校の時の友達だよ、4人くらい」

男なのか女なのか、私が知りたいのはそこだけだと
分かっているはずなのに、わざわざ濁して答える彼
に、わたしは苛立ちが隠せなかった。

「こっちは、心配してるんだよ?分かってよ!」


ああ、まただ。


「・・・。」


やっぱり。


彼は何も言わず部屋を出ていった。


また女と飲みに行くんだ。


別に、彼が誰と飲みに行っていたって正直かまわ
ない。だけど、何も知らないで、後から「実は女と飲
みに行ってました~」なんてのは、とても腹が立つ。

それなら先に言っておいてほしいと思っていたのだ。
だからお願いした。
それだけだ。
しかし彼は自分の予定を話すことを極端に嫌がって
いた。


そんな彼にわたしはいつも不機嫌になって、最終的
にはいつも、彼は怒って部屋を出ていく。


誰が見ても大人と言われる見た目のわたしはまだ、
大人になり切れていない。


もう何度目だろう。

こんな繰り返しはもううんざりだ。


なにが正しいのか、わたしには分からない。
信用していれば、相手が何をしていても気にならない
というのならば、わたしはあなたを信用していないこと
になる。
じゃああなたは、わたしが陰で何をしているか気にな
らないの?
わたしがしていることは、おかしいことなの?


きっとこのままだと、わたしは堕ちていく。
こんな関係が嫌になって、心配になっても何も言わな
いで、我慢して、彼の言うことに逆らえなくなって、小さ
くなって、そして、そして、、、


こうして大人になる度、わたしは無くなっていく。


あぁ、もう。


わたしは冷蔵庫に入っていた発泡酒を開け、一口ゴクリ
と飲んだ。
そして彼からの、「ごめん。また飲みにでも行こうな。」
というLINEに既読をつけて、すぐ返信した。


また一つ、大人になった。


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